音楽の著作権申請について

近々結婚式を開催予定の新郎新婦様。
音楽の著作権について聞かれたことはありますでしょうか？
結婚式会場より音楽の著作権申請もことを聞いたけど、難しくて分からない…、いまいちよく分からない…、といったこともあると思います。 音楽の著作権は法律の内容が複雑で分かりにくいですよね。
今回は結婚式で使用する音楽の利用方法や著作権申請について解説させて頂きます。
これから結婚式を迎えられる新郎新婦には必要な知識となりますので、是非確認してみて下さい。

Topics
　1.結婚式での音楽の利用について
　2.結婚式での音楽の再生方法（JASRAC）
　3.結婚式での音楽の再生方法（isum）
　4.結婚式ムービーを安くするコツ
　5.よくあるご質問

1.結婚式での音楽の利用について

結婚式は私的な目的のため、どんな音楽でも使用してもいいと思われている新郎新婦が多いと思います。
しかし結婚式は
・不特定多数の多くの方が集まる場で音楽を聞かせる
・結婚式会場は金銭を受領して結婚式を開催しているため、営利目的となる
という理由により商用利用に該当しますので、音楽の著作権が発生します。
そのため結婚式で使用する音楽については、著作権処理を行わないと流せないかたちとなっております。

それではまず、音楽の著作権について詳しく説明させて頂きます。
まず音楽の著作権は
・著作権
・著作隣接権
の2つより構成されております。

まず「著作権」については、作曲した方や作詞した方の権利を保護するための法的権利となっております。
人気のある楽曲をマネして作曲されたり、また同じ歌詞を使用されるなど、模倣品（コピー商品）を発生させないために、作曲した方や作詞した方の権利を保護した法律上の権利となっております。

著作権についてはある程度理解は出来ると思うのですが、もう一方の「著作隣接権」については聞き慣れない言葉だと思います。
著作隣接権は歌ったり、演奏したりするアーティストや、CD制作や販売を行っているレコード会社などに与えられた法的権利となっております。
作詞から作曲、歌唱まで全て自分で行っているアーティストの方もいらっしゃいますが、作詞と作曲、歌唱のそれぞれを別々の方でされている場合も多々ございます。
その場合、作詞と作曲は「著作権」で保護されるのですが、歌っているアーティストの方は保護されないかたちとなってしまいます。
またレコード会社はCDの制作・販売を行っているのですが、もし法律的に保護されない場合には、他の会社が勝手に同じ音楽のCDを無断で制作・販売しても法律的に保護されないかたちになってしまいます。

そこで誕生したのが「著作隣接権」という法的権利となっております。
著作隣接権はアーティストやレコード会社などの、音楽を大衆に伝える重要な役目を担うものに与えられる権利となっておりまして、音楽を広める人や会社も法律上 保護しようという目的で制定されております。
そのため法律上の権利は、音楽を創作した「著作権」の方が音楽を広めるという準創作的な「著作隣接権」より強い権利にはなるのですが、両方ともに法律上保護されております。

よって結婚式で音楽を使用する場合には、著作権と著作隣接権の両方をクリアしなければ流せないっかたちとなっております。

それなら、購入したCD原盤なら料金を支払っているため流してもいいのではと思われるカップルもいらっしゃると思うのですが、半分正解で半分間違いとなっております。
購入したCDのため、購入した方が聞く事は法律上 問題ないのですが、結婚式には不特定多数の方が来られ、その方々に音楽を聞かせることになります。
その方々はCDを購入されていないため、著作権の侵害になってしまいます。

でも結婚式では音楽がかかっているよね？と思われた方も多いと思います。
それではどのようにして結婚式で音楽を流しているのでしょうか。

2.結婚式での音楽の再生方法（JASRAC）

まず結婚式では音楽を流すだけでも許可が必要になります。
それではどこに許可を取ればいいのでしょうか？

音楽の著作権はJASRAC（日本音楽著作権協会）が一元管理しております。
https://www.jasrac.or.jp/index.html
そのため、JASRACに音楽を流す許可をとるかたちになります。

しかし、結婚式で流す音楽を1曲ずつJASRACに許可をとるのは非常に面倒な作業になりますよね。
また新郎新婦がJASRACに許可をとるの？それとも営利目的のため結婚式会場がJASRACに許可をとるの？

実際は結婚式会場が予めJASRACと包括契約を結んでいることが多くなっております。
この包括契約とは、簡単に言えば結婚式式場がJASRACに対して音楽を再生するための著作権料を事前にまとめて支払いしているということとなっており、結婚式会場がJASRACと包括契約を結んでいる場合には、新郎新婦は無料で音楽を流すことが出来ます。
（結婚式会場によっては、契約の際に音楽使用料が料金に含まれている場合がございます。）
しかしながら条件がありまして、音楽再生時にはCD原盤を使用しなければならないという決まりがあります。
（このCD原盤が著作隣接権の保護となっております。）
※レンタルされたCDやコピーしたCD-Rなどは法律上満足せず、CD原盤でなければなりません。

そのため、まずは結婚式会場にJASRACと包括契約をされているかを確認して下さい。
もし包括契約されていればCD原盤さえあれば好きな音楽を流すことが可能です。
また結婚式会場によっては複数のCD原盤を保有している会場もあり、無料でCD原盤を使用出来る会場もございますので、一度確認してみましょう。
（会場に保有がないCD原盤は新郎新婦にて別途購入する必要があります。）

3.結婚式での音楽の再生方法（isum）

上記にてJASRACと包括契約をされている場合の音楽の再生方法について解説させて頂きましたが、もし結婚式会場がJASRACと包括契約されていない場合にはどうしたらいいのでしょうか？
その場合、isum（一般社団法人音楽特定利用促進機構）に著作権の許可をとるかたちになります。
isum（一般社団法人音楽特定利用促進機構）

isumはJASRACの子会社になるのですが、ブライダル業界に特化した音楽の著作権管理を行う社団法人となっており、1曲単位で音楽の著作権申請を行うことが可能となっております。
しかしながらisumは事業登録している結婚式会場や映像制作会社しか申請が出来なくなっておりますので、個人的に著作権申請は出来ないかたちとなっております。
そのためisumに著作権申請を行う場合には、結婚式会場か映像制作会社経由にて著作権申請を行って下さい。

さらにisumは「複製権」の申請も可能となっております。
「複製権」って何？と思われた方もいらっしゃると思うのですが
・結婚式ムービー（オープニングムービーやプロフィールムービーなど）などの当日会場で上映する映像作品に音楽をコピーして利用する
・結婚式や披露宴で流すBGMをCDにまとめてコピーして利用する
・結婚式や披露宴の様子を撮影した映像をDVDやブルーレイにコピーする
など、音楽をCD原盤とは別の媒体にコピーして使用する場合の著作権となっております。

レコード会社では販売したCDがコピーされて転売された場合、大きな損害を被ることになるのですが、そういった無断複製を禁じるために制定された著作権が「複製権」となっております。

この「複製権」に最も関わってくるのが結婚式ムービーとなっております。
結婚式ムービーにはオープニングムービーやプロフィールムービー、エンドロール、レタームービーなど多くの種類があるのですが、どの結婚式ムービーでも音楽を入れて制作しております。
そのため結婚式ムービーは音楽をコピーして使用しているため、著作権、著作隣接権のほかに複製権も申請を行わなければなりません。

でも音楽1曲ごとにそんな管理や申請は出来ないと思われますよね。
しかしisumでしたら、全て一元管理してまとめて申請処理を行ってくれますので、手間がかからず簡単な方法となっております。
また著作権料は複製権も含め4,000～6,000円/1曲となっております。
（著作権の代行申請会社によって申請料は異なります。）

ちなみに弊社では著作権料 3,980円/1曲と業界最安値の安い料金にて著作権申請を代行させて頂いておりますので、もしよろしければご検討頂けますと幸いでございます。

4.結婚式ムービーを安くするコツ

上記にて結婚式ムービーのisumへの著作権申請方法について解説させて頂きましたが、著作権料が4,000～6,000円/1曲かかりますと、料金は高くなってしまいますよね。
そこで結婚式ムービーを安くするコツを紹介させて頂きます。

まず1つ目の方法と致しましては、「2.結婚式での音楽の再生方法（JASRAC）」の項目で解説させて頂きましたCD原盤を使用する方法となっております。
結婚式会場がJASRACと包括契約を結んでいる場合、CD原盤であれば無料で流せるという話をさせて頂いたのですが、それを結婚式ムービーで応用します。
結婚式ムービーは無音になってしまうのですが、希望する音楽のCD原盤とムービーを同時再生することで、音楽とムービーを同時に流す方法となっております。

その場合 isumの著作権料は不要になるため、結婚式ムービーはお安くなるのですが、無音のムービーとCD原盤を結婚式会場にて同時再生するため、どうしてもズレて再生されてしまう可能性がございます。
また結婚式会場によってはミキサーが1つしかなく、設備上の問題でムービーとCD原盤を同時再生することが出来ない場合がございます。

次に2つ目の方法と致しまして、ライセンスフリー楽曲を使用する方法がございます。
ライセンスフリー楽曲とは、JASRACに楽曲登録されていない楽曲で、作曲者の方が使用を許可している楽曲となっております。
参考までにライセンスフリー楽曲が掲載されておりますサイトについてご紹介させて頂きます。

フリーBGM DOVA-SYNDROME
https://dova-s.jp/

ライセンスフリー楽曲でしたら無料で使用することが可能で、かつディスクに音楽を入れて制作しても著作権に抵触しませんので、法律上 安心してご使用頂けます。
しかしながら、市販されている楽曲のような人気楽曲はないかたちとなっておりまして、バックグラウンドBGM的な音楽となっております。
※ライセンスフリー楽曲によっては使用料の規定がある音楽や、クレジット表記をしなければならない楽曲もございますので、事前に利用規約をご確認下さい。

また弊社ではライセンスフリー楽曲ではないのですが、弊社にて音楽の使用料を支払いしているライセンス曲がございまして、ライセンス曲でしたら無料でご使用頂けますので、もしよろしければご検討頂けますと幸いでございます。

〇無料ライセンス楽曲 一覧
https://weddingmovie.jp/music1/

以上、結婚式ムービーを安くするコツについて解説させて頂きましたが、各方法にてメリットとデメリットがありますので、簡単にまとめさせて頂きます。

〇著作権申請を行う
・メリット
　ディスクに音楽を収録することが出来るため、音ズレが発生しない
　音楽に合わせた結婚式ムービーの制作が可能
・デメリット
　1曲あたり4,000～6,000円の著作権料が必要

〇CD原盤と同時再生
・メリット
　著作権料が不要
・デメリット
　無音のムービーとCD原盤を同時再生するため、音ズレが発生する可能性がある

〇ライセンスフリー楽曲を使用
・メリット
　著作権料が不要
　ディスクに音楽を収録することが出来るため、音ズレが発生しない
・デメリット
　バックグラウンドBGM的な音楽しかない

それぞれのメリットとデメリットを見比べて、よりよい方法にてお安く結婚式ムービーを制作して下さい。

5.よくあるご質問

音楽の著作権について、よくあるご質問について掲載させて頂きます。

Q isumの登録楽曲はどこで確認できますか？
　下記isumのホームページにてご確認頂けます。
　＜isum楽曲リスト＞
　isum楽曲一覧

Q isumに登録されていない音楽でも著作権申請は可能ですか？
　著作権申請はisumに登録されている楽曲しか申請出来ないかたちとなっております。
　しかしながら、isumへ楽曲の登録を行うように新規リクエストを行うことは可能です。
　※しかしながら新規登録には1～2ヶ月ほど時間がかかってしまう場合があり、また場合によっては登録ができないこともあります。

Q 音楽の著作権申請を自分で行う事は可能ですか？
　音楽の著作権申請は、isumは事業登録している結婚式会場や映像制作会社からしか申請が出来なくなっておりますので、登録事業者に依頼を行って下さい。

Q 音楽の著作権申請に費用はかかりますか？
　著作権料は代行申請会社によって異なるのですが、4,000～6,000円/1曲となっております。
　ちなみに弊社では著作権料 3,980円/1曲と業界最安値の安い料金にて著作権申請を代行させて頂いておりますので、もしよろしければご検討頂けますと幸いでございます。

Q 著作権申請にはどれぐらいの日数が必要ですか？
　isumに登録されている楽曲の場合、オンライン申請になりますので数分で申請が完了します。

以上、結婚式で使用する音楽の使用方法について解説させて頂きました。
音楽についてが少し前に法律が変更になっておりまして、内容がとても複雑ですよね。
もし分からないことがありましたらどんな事でも大丈夫でございますので、お気軽にお問合せ下さい。
お二人にとって最高の結婚式になることを心から願っております。